SSSG攻略日記

セガハードを一生遊ぶブログ

サードパーティー通信簿 第3回 日本テレネット

本日はメガCDの怪作「魔法の少女シルキーリップ」が発売されて30周年ということで、メガドライブ時代に良くも悪くも独自路線で突っ走って、ユーザーを置き去りにしたまま星となってしまった日本テレネットを、この機会にもう一度振り返ってみようと思います。

動画


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動画でもまとめてあります。動画では、テレネットの評価ベスト5とワースト5のソフトや、発売全作品の紹介もしております。

ソフト発売本数

1990年の「ガイアレス」を皮切りに、メガドライブメガCDで16本のソフトを発売。しかし、1993年の「サイボーグ009」を最後にセガハードでのソフト発売は途絶えてしまい、セガサターン以降にはソフトを全く提供していません。当時、ウルフチームを筆頭に次々と開発チームが独立してしまい、セガサターン期には、ナムコのテイルズシリーズの開発に注力するようになっていたようです。

ゲームの品質

「ビジュアルシーンに力を入れて肝心のゲーム本編はからっきし」というのが日本テレネットに対するおおまかな評価でしたが、実際に及第点とされる読者レース7点以上が
わずか4本と、多くのソフトが低評価となっています。特にRPGの評価がのきなみ低く、「デスブリンガー」を筆頭にほとんどが6点未満という体たらく。唯一評価が高かったのも他社作品の移植である「ワンダラーズフロムイース」でした。

ソフト売上本数

売上の数字は万単位です。「BEEP!メガドライブ)のランキングのポイントから雑に換算したものなので、あくまでも参考程度で見てください。ポイントが出ていなかった1990年以前に発売されたソフトは除外しています。

売上は全体的に低調で、特に期待の大きかったヴァリス三部作は大コケといっていい売上でした。最大のヒット作となったのは電波なOPも話題となった「魔法の少女シルキーリップ」。売上だけでなく、評価のほうもテレネットでは最上位となっています。開発チームの独立で開発力も低下していき、スーファミに注力するもヒット作に恵まれず、最後は自社の人気シリーズのエロゲー化というなりふり構わぬ暴挙に出た挙げ句、旧来のファンや関係者からの怒号を浴びながら2007年に倒産しています。

ジャンルの多様性

定番ジャンルではSLGやパズルといったところが皆無ですが、バランスとしてはほどほど。アクションとRPGがツートップとなっていますが、どちらも評価が軒並み低いのが気になります。「シルキーリップ」のアドベンチャーと、「空牙」のシューティングが評価は高めとなっていますが、「あくまでも日本テレネットにしては」という注釈が付きます。

総合評価

「ビジュアルにはやたらこだわるも、肝心のゲーム部分は低品質」。そんな評価が定着していましたが、それが良くも悪くも日本テレネットの個性となっていました。そのため、低調な売上と品質のわりにはメガドライブ時代の存在感は高く、なくてはならないサードパーティーの一つであったことは間違いありません。ビジュアル先行だったので、セガサターン以降で見てみたかったメーカーです。